2018年3月30日に配信が開始されたiOS11.3ですが、iOS11に引き続き2013年9月に発売されたiPhone 5sでもアップデートできるとのことなのでやってみました。
対象は “5s” 以降
2017年09月12日(日本時間13日)に発表され、2017年09月19日(日本時間20日02時)に配信が開始されたiOS11はiPhone 5s以降の機種が対象となっています。このため、2018年3月30日に配信が開始されたiOS11.3も同様にiPhone 5sでもアップデートを行うことができました。
iPhone 5sと言えば、2013年9月に発売された機種で実に4年にわたってOSアップデートが提供されていることになります。同時期に発売されたiPhone 5c(とそれ以前のiPhone)がアップデート不可なのは、プロセッサが32bitであることが影響しており、iPhone 5sは64bitのプロセッサを搭載していることからアップデートの対象に含まれたのでしょう。
また、これに合わせてiOS11では32bitアプリも動作しなくなるので、利用しているアプリが64bitに対応しているか確認したほうが良いでしょう。
アップデートで変わったところ
iOS11.3
バッテリー
昨今、iPhoneの性能低下問題が話題となりましたがiOS11.3では「最大パフォーマンスを動的に管理して予期しないシャットダウンを避ける電源管理機能」のオン/オフが選択できるようになりました(設定→バッテリー)。ですが、対象はiPhone 6以降の機種に限られiPhone 5sは対象外となっておりオン/オフを選択することはできません。
パフォーマンス
念のため、アップデート前の “iOS11” とアップデート後の “iOS11.3” でベンチマークを調べてみたところ多少の数値の上昇は見られましたが、残念ながら誤差と言った方が適切でしょう。
iOS11
アンテナピクトアイコン
iOS10では “●” で表現されていたアンテナ強度(電波強度)ですが、iOS11からはアンテナアイコンと変更されました。ただ、以前も同様のアンテナアイコンが採用されていたので「変更された」と言うよりは「元に戻った」と言うほうが正確でしょう。
どちらが見やすいかは「慣れ」の部分が大きいので一概には言えませんが、個人的にはiOS11のアンテナアイコンが見やすいです。
コントロールセンター
画面を下から上へスワイプすることによって表示させるコントロールセンターにある各種機能の配置が変更になりました。画面の明るさや音量がスライダーによって変更できるようになっています。
プリインアプリ
iPhoneには以前より必要最低限(電卓など)の機能がプリインストール(プレインストール)されています。それらのデザインがアイコンを含め変更されています。
また、iPhone内のファイルにアクセスするファイルアプリが新たに登場しました。このファイルアプリによって、本体内のファイルを管理できるようになったり “iCloud Drive” や “OneDrive” と言ったオンラインクラウドストレージへアクセスすることも可能になりました。
QRコード対応
iPhoneシリーズを始めとした一般的なスマートフォンのカメラは、QRコードの読み込みに非対応な場合が多いです。アプリを追加することで読み込めるので問題は無いですが、iOS11ではデフォルトのカメラアプリが標準でQRコードの読み込みに対応しました。読み込めない場合には設定でオフになっている可能性があるので「設定」→「カメラ」→「QRコードをスキャン」をオンにします。
タイマーの “秒” 設定
時計アプリの一機能である “タイマー” に秒が設定できるようになりました。iOS10までは “時” と “分” までしか設定できなかったので不便に感じていましたが、秒が設定できるようになったことで使い勝手が良くなりました。
感想
2013年の発売当初は「ヌルサク」だったiPhone 5sですが、OSのバージョンアップを繰り返すうちにだんだんと「もっさり」するようになってきました。最大パフォーマンスを動的に管理して予期しないシャットダウンを避ける電源管理機能のオフによってパフォーマンスが向上することを期待していましたが、iPhone 5sは対象外となり非常に残念です。また、個人的には前バージョンであるiOS10ともさほど変わらぬ印象です。ただ、利用する環境(アプリなど)によっては、パフォーマンスの向上を実感できた人もいるようなので難しい所でしょう。特にiPhone 6以降を利用している人は実感が大きそうです。